2022年2月14日(月)、第4回 Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”を開催いたしました。宇山 智彦教授(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)をお迎えし、“How to make the international community of Central Asian studies coherent? Overcoming the gap between Western-centrism and nationalism.”と題した講演をしていただきました。
セミナーはZoomを使ったオンライン形式で行われ、一般にも公開されました。このイベントは、特別講演と討論シリーズ “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”の一環として行われたもので、この分野の最も顕著な成果と研究調査に焦点を当てることを目的とした複数のセミナーから構成されています。
司会を務めたダダバエフ教授(筑波大学人文社会系)は、講演会の冒頭で日本の著名なカザフスタン研究者であり先日急逝された岡奈津子先生を偲ぶお言葉を述べられました。岡先生は研究者として中央アジア研究分野に成果を残され、その多大なる貢献はこの分野にとって貴重な財産となりました。
続いてダダバエフ先生には引き続き2月と3月に開催される講演会への参加を呼びかけていただきました。
宇山先生からはまず、1990年代からの研究背景とこの地域との関わりをご紹介いただきました。続いて、中央アジアの学者と欧米の学者との研究アプローチの相違についてご説明いただき、特に地域研究と学問の自由が危機に瀕していることを強調されました。そして、これらの問題を解決するためには、欧米の学者と中央アジアの学者の対話を通じて中央アジア研究を発展させることが必要であると述べられました。
質疑応答では、中央アジア研究の将来や現在の学問の動向について多くの質問が寄せられました。宇山先生からは、どの質問にも丁寧でわかりやすい回答をいただきました。
今回のセミナーは、中央ユーラシア研究に関心を持つすべての人にとって、日本の著名な中央アジア研究者の一人と意見交換をする絶好の機会となりました。
次回、本講演会シリーズ Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”の第5回は、東京大学 東洋文化研究所 園田 茂人教授をお迎えし、”Central Eurasian Views of East Asia: Findings from Asian Student Survey 2018
”と題した講演をしていただきます。
2月21日午後12時15分(東京)より開催予定です。
本講演会の様子は、以下のYoutubeチャンネルで公開されています。
https://www.youtube.com/channel/UCtgSe6atrw84WOQTyo4iUkA。