キルギス共和国ビシュケク出身のウラン・エミールです。私は日本財団後援の「中央アジア・日本人材育成プロジェクト2025」のフェローの一人です。2023年にアメリカ中央アジア大学(AUCA)の国際比較政治学科で政治学の学士号を取得し、副専攻として心理学を学びました。
2020年以降、日本文化に深い関心を持つようになり、日本語の学習を始めたりAUCAの日本クラブに参加したりしました。この経験を通して、私は日の出の国のことやその人々、伝統について多くを学び、さらに1年後にはクラブのリーダーも務めるようになりました。2021年に学生交換プログラムに推薦され、横浜国立大学で一学期過ごすことになっていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行によりプログラムは中止となってしまいました。このような予期せぬ出来事にもかかわらず、私は日本で学ぶという決意を持ち続けました。それゆえに日本財団が支援するSPJES奨学金プログラムに応募するという私の決断に、誰も驚きませんでした。日本そのものへの関心に加えて、私は政治学の分野でのキャリアをさらに発展させたいと考えており、そのため国際公共政策の修士課程は、私の学術的および職業的な目標にとって理想的なプログラムです。
国際機関で働く中で、政府、非政府組織、そしてビジネス分野の代表者と協働し、その過程で“平和構築”という概念に触れました。その根底にあるのは、平和的共存という考え方であり、問題を共有して理解することが、協調的な解決へとつながるというものです。私はこれらの理想を強く信じていますが、それらを効果的に推進するために必要な知識と実践的な経験が、まだ自分には不足していることも自覚しています。そのため、筑波大学で学ぶことが、自分の分野での専門家となり、持続可能で平和な世界の構築に貢献するという目標の実現につながると信じています。




