2025年1月31日(金)、第11回Borderless Onsite Meetingを国際局グローバル・コモンズとの共催で開催しました。
今回は、キルギス共和国出身の第6期生NipCAフェローであるオトゥクルベクキジ・アクライさんに“Exploring Kyrgyzstan – Land of Nomads, Revolutions and Majestic Mountains”と題するテーマでお話しいただきました。
キルギス共和国は「中央アジアのスイス」とも呼ばれ、国土の9割は標高1500m以上に位置する自然豊かな山岳の国です。中央アジアの南部に位置し中国と地中海を結ぶシルクロードやその他の商業ルートの一部として、幾つかの卓越した文明が交差してきました。
最初にキルギス共和国の基本情報についての説明がありました。国旗デザインが昨年変更されたこと(本人は変更前のデザインが好きとのことです)、人口構成比率は3分の1が若者とのことで日本とは逆の現象であるため興味深いものでした。
天山山脈を代表とする山岳に囲まれた美しい自然、遊牧民の住まいであるユルト、馬に乗って競う伝統的なゲーム、民族衣装も紹介していただきました。伝統的な楽器の説明では、コムズ、キル・キャク、ジガチ・オーズ・コムズなどのビデオを流してもらい、映像と音を体験することができました。
言語については、キルギス共和国の人々はキルギス語とロシア語を話します。キルギス語はテュルク諸語に属し、テュルク諸語に属する近隣諸国の言葉はお互いに理解でき、相互に母国語を話しながら会話ができるとのことです。政治面では、中央アジアで最も政治的自由度が高く、政治に対する不満から、2005年(チューリップ革命)、2010年(民族衝突)、2020年(騒乱)の3つの革命が起きたこと、現在その民主主義が野党の衰退や権威主義の台頭で危機に瀕している状況も発表していただきました。
発表後の質疑では年代別人口構成比率などについて質問がありました。アクライさんだけでなく中央アジアからの留学生も自国の状況を話すなど興味深いものでした。キルギス共和国についての新たな知識を得ることができ、有意義な時間となりました。
次回のBorderless Onsite Meetingは、2025年3月18日(火)、エストニアのMs. Miia Mikaela Pollの発表を予定しています。