2024年11月19日(火)、第10回Borderless Onsite Meetingを国際局グローバル・コモンズとの共催で開催しました。

今回は、ウズベキスタン出身の第5期生NipCAフェローであるミラキロヴァ・ファティマさんに“Exploring the Heart of Central Asia -the Treasures of Uzbekistan-”と題するテーマで料理、建築、世界遺産、文化などについてお話しいただきました。

ウズベキスタンは中央アジアの中心に位置し、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタンと国境を接しています。ファティマさんのプレゼンテーションでは、料理、生活、建築などが多様な民族・文化が混じりあって形成されたことがわかります。

ウズベク料理は、シルクロードの文化交流によっていろいろな味が混ざりあっています。国民食である羊肉と野菜を煮込んだ米料理の「プロフ」、串焼の「シャシリク」、羊肉と野菜の入った麺スープの「ラグマン」など多彩な料理を写真と共に紹介してくれました。

ウズベキスタンで有名な建築遺産についても話していただきました。ユネスコの世界遺産に登録されているブハラ、ヒヴァ、サマルカンドの古代都市はイスラム、ペルシャ、中央アジアの様式が融合して、料理と同様にシルクロードの中心にあった文明の歴史を物語っているとのことでした。それぞれの都市についても語ってくれました。①中央アジア最古の都市のひとつであるブハラは、中央アジア最大級の青いドームの美しい礼拝堂で有名なカルヤン・モスクがあり、その向かいにはミル・アラブ・マドラサがあり、複雑なモザイクのファサードとターコイズブルーの2つのドームは、伝統的なイスラム芸術を象徴しています。②ヒヴァのイチャン・カラと呼ばれる城壁に囲まれた内都市は、時代を超越した雰囲気を醸し出しています。③サマルカンドは、「イスラム世界の真珠」「古代東洋のエデン」「東洋のローマ」とも呼ばれます。グーリ・アミール廟はティムール朝建築の傑作と言われています。

また、ウズベキスタンの伝統工芸品として陶磁器と織物も紹介してくれました。陶磁器はひとつひとつ手作業で作られ、細部まで丹念に描かれたあと伝統的な窯で焼かれます。また織物は大胆な模様と鮮やかな色彩で知られています。最後に結婚式と子供の誕生などの風習についても話してくれました。結婚式は豊かな文化遺産を反映し、活気に満ち、伝統に深く根ざし、数日間に及ぶとのことです。子供誕生の伝統的な儀式は、祝福、祈り、年長者による儀式が伴われ、赤ちゃんの健康、幸福、災いから守られることが願われるとのことです。

ウズベキスタンの歴史、生活などについて新たに学ぶことができた興味深いお話でした。また、歴史的な数々の美しい建築物は、一度は訪れたいと思わせるすばらしいものでした。