[氏名]中川 雄太

[現在の所属先(勤務先/大学、役職/研究科)]2018年7月現在 人文・文化学群人文学類 在学中

[卒業年,所属(学群・学類名)]2019年3月 人文・文化学群人文学類 卒業予定

2019年4月 都内某IT企業に入社予定

[留学期間]2015年9月~2016年7月 カザフスタン アルマティ市 ナルホーズ大学

[主なプログラム活動]

海外研修(カザフスタン・10日間)

インターンシップ(カザフスタン日本人材開発センター)

経済フォーラム(テーマ:中央アジアの産業構造の問題点と解決策)など

 

①現在のお仕事/研究について教えてください。

筑波大学人文・文化学群人文学類に所属し、卒業論文に取組んでいます。卒業論文では、カザフスタンの若い世代がロシア語やカザフ語といった言語に対してどのような考えや価値観を持っているのかということをテーマとして扱っています。留学などを通してカザフスタンの若者とたくさんの言葉を交わす中で、彼らが言語に対して抱いている意識や価値観に興味をもったのがきっかけです。今までに培った人脈や言語スキルをフル活用して楽しみながら論文を書き上げたいと思います。

 

②プログラムに参加した動機と、今改めてプログラムに参加してよかったと思うこと/留学して良かったと思うことを聞かせてください(活動を通してどんな力がついたと思うかなど。

「必ず留学する」という何ともおぼろげな目標を抱いていた中、大学でたまたま仲良くなった先輩方からカザフスタンという国について話を伺って興味を持ったことが、カザフスタン留学を決意するする最初のきっかけとなりました。ちょうどその時期に、ロシア語圏を対象としたGe-NISプログラムの話を聞き、迷わず応募しました。何ともタイミングが良かったなと思います。

そのような成り行きでGe-NISのプログラム生になったのですが、参加して良かったと感じる点は、決断力を身に付けるきっかけを多く頂けたことだと思っています。プログラムでの活動を通して、自分で考えて物事を決めなければならない場面に日々出くわす中で、もともと優柔不断な性格であった私は、決断ができる人間に変わっていったように感じています。

あとは、ロシア語を軸として、色々な人と出会えたことが本当に良かったです。これからもプログラムを通して得た人のつながりを大切にしていきたいと思います。

 留学を通して本当に多くの人々に出会いました。自分なりの決断ができるようになったのも、留学を通して様々な人々の価値観に触れ、「唯一の正解なんてない」と実感させられたことが大きかったと思います。

③留学中一番思い出に残っているエピソードを教えてください。

一番思い出に残っているのは、アルマティで大運動会を開催したことですね。日本人留学生仲間の何気ない一言から、現地でお世話になった方々に感謝の気持ちを込めて何か面白いことを企画しよう…そうだ、日本的な大運動会をしようという話になりました。

すべてが手作りの運動会だったので、大枠のプログラム作成から当日必要な小物づくり、集客まで、周りのサポートも得ながら自分たちで進めていきました。運動会前日の夜に留学生みんなでデイリーアパートを借りて泊まり込み、急ピッチで最後の仕上げをしたことは、まるで昨日のことのように鮮明に覚えています。

当日は当日で波乱の連続でした。日本的な運動会・競技をうまく説明できるよう、前もって準備をしていたのですが、言葉の壁もあってか、これが思ったようにうまく伝わらないこともありました。床に指で図示したり、何度も走り回って実演したり…。相手が知らないことを正確に伝えることの難しさを実感しました。結果的に、参加者の皆さんが理解して下さったようで一安心しました。楽しそうに競技に参加して笑っている姿を見て、とてもほっこりとした気分になりました。どれもこれも、振り返るとつい笑ってしまう良い思い出です。

運動会の後、参加者の皆さんと。最高の思い出です。これからもカザフスタンで知り合った皆さんと交流を続けていきたいと思います(ちなみに私は最前列の一番左側)。

 

④将来の夢(目標や挑戦したいこと)を教えてください。

長い目で見た目標は、他に代わりのいない唯一無二のIT人材になることです。

様々な出来事や人との出会いから、もともとぼんやりと考えてしたロシア語圏の地域専門性を活かして働く方向を改め、IT業界で働くことに決めました。とはいえ、学生生活を通して関心を持ち続けてきたロシア語圏の人々とのつながりは、これからも大切にしていきたいと思っています。将来的には、ITとロシア語圏の結節点で他の誰にもできない仕事をしたいと考えています。

 

⑤本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

私は、進路選択の面などで「優柔不断だ、芯がない」などと言われてきました。その原因は、具体的なビジョン(キャリア観)が足りていなかったからだと考えています。そんな私に、ビジョンを構築し、覚悟を決めるきっかけを提供してくれた筑波大学とGe-NISプログラムには本当に感謝しています。

ビジョンだとか自分のやりたいことが、ある日ふっと目の前に現れるということは、なかなかないのではないでしょうか。多くの場合、それは自分で探して、頭で考えて、初めて具体的になってくるものだと(今となっては)感じています。こんな事を言える立場ではありませんが、できるだけ早い時期から自分なりのビジョン構築をしてみることを、後輩の皆さんにはおすすめしたいと思います。

アルマティ郊外の山へハイキングに行った際に。歩き回りすぎて、足が棒のようになりました。