2020年12月22日(火)、筑波大学にてアルファラビ・カザフ国立大学 筑波大学オフィスの開設セレモニーが開催されました。アルファラビ・カザフ国立大学は、筑波大学が国境や機関の壁を越えたトランスボーダーな教育研究交流を実現するための取り組みとしてパートナー関係を結んでいる、Campus-in-Campus(CiC)協定校11校のうちのひとつです。今回、CiC協定校として筑波大学内にオフィスを開設することになりました。
セレモニーには、学内から永田恭介学長、ベントン・キャロライン副学長(国際担当)、大根田修国際室長、国際室鈴木寛之課長、グローバル・コモンズ機構安達理佳課長、小野正樹人文社会系教授が出席した他、カザフスタン大使館よりバウダルベック・コジャタエフ イエルラン駐日カザフスタン共和国特命全権大使、マクサット・サリエフ参事官、バキトジャン・スユンディコフ参事官らも列席されました。
セレモニーは二部構成から成り、第一部の前半はスチューデント・コモンズにおいて、NipCAプロジェクト実務責任者である臼山利信人文社会系教授の司会のもと、初めに永田学長より参加者並びに関係者への謝辞、筑波大学オフィス開設の慶びと今後への期待を述べていただきました。続けてバウダルベック・コジャタエフ全権大使からは、筑波大学とアルファラビ・カザフ国立大学、日本とカザフスタンのこれからの一層の友好関係に期待するご挨拶があり、その後、アルファラビ・カザフ国立大学とオンラインでつなぎ、コロナ禍で来学が叶わなかったムタノヴィチ・ムタノフ ガリムカイル学長から、筑波大学とより強力なパートナーシップ関係を築いていく決意を述べていただきました。第一部の後半は、場所をアルファラビ・カザフ国立大学 筑波大学オフィス入り口前に移し、カザフ大使と永田学長によるテープカット、記念品の贈呈式が行われました。
第二部は再び場所をスチューデント・コモンズに変え、アルファラビ・カザフ国立大学よりアリヤ・マサリモヴァ教授におるオンライン講義が開催されました。講義はカザフ国立大学がその名を冠する、中世イスラームの大哲学者アルファラビ(870-950)に関するもので、カザフスタンで生まれたとされ紙幣にもその肖像画が採用されているこの人物がいかに多大な功績を残したかを、詳細に講義していただきました。アリストテレスに次ぐ二番目の偉大な師という意味で「第二の師」と呼ばれるアルファラビは、アリストテレス研究でもよく知られています。最後に、アルファラビ・カザフ国立大学第一副学長より関係者への謝辞が述べられ、セレモニーは無事終了となりました。
終了後には、セレモニーに参加していた第1期NipCAフェローでカザフスタン出身のザカリャノフ・イリヤスさんがカザフ大使館よりインタビューを受ける一幕もありました。ザカリャノフさんは、NipCAプロジェクトが日本とカザフスタン両国の関係にとっても大きな利益をもたらすものであること、また、筑波大学オフィスの開設を心から嬉しく思っているとのことでした。
NipCAプロジェクトとしても、今後、カザフスタン共和国との協力関係を保ち、学術・教育関係の発展により一層力を入れていきます。