シマノヴァ・ナルギザ・アサンクズ
筑波大学修士課程にてSDGsについて学んでいる私は、ほぼ毎日、SDGsのテーマに触れています。授業以外にも、ワークショップやフィールドトリップなど、様々な活動があります。記憶に新しいのは、SDGsに焦点を当てた今回の「沖縄」への研修旅行です。研修を通して、日本政府・民間企業・地元の人々の、個人、地域、国家等さまざまなレベルでのSDGs達成に向けた取り組みを学ぶことができました。カザフ語には「Көп жасағаннан емес, көргенне сөп」という言葉があり、これは「長生きした人に聞くな、たくさん見た人に聞け」と訳されます。旅先で観察したり調べたりすることで、見るものすべてが自分の世界観に影響を与えるからです。石垣島は、沖縄県八重山諸島の中で最も人口が多く、人気のある島です。東京から飛行機で3時間、新石垣空港があり、日本本土、台湾、香港からの観光客のための交通の要所となっています。石垣島は、シュノーケリングやダイビングに最適な海、息を呑むような景色を楽しめる緑豊かな海辺のハイキングコース、良好な気候や文化に富んだ地域です。石垣市は島全体を構成しています。島の一部には人里離れた雰囲気もありますが、45,000人の人々が石垣島で暮らしています。この地域には、レストラン、バー、ホテルがたくさんあり、観光客でにぎわう島の中心地です。市街地の近くには宮良川が流れ、美しいマングローブが生い茂り、カヤックの愛好家にも人気があります。ただし、ガイドなしのツアーは禁止されています。空港の北側には玉取崎展望台があり、湾内や石垣の岩礁半島を見渡すことができます。白保の青い珊瑚礁は、世界でも有数のシュノーケリングスポットです。
本研修を通じて一番印象深い活動は、八重山高校訪問です。生徒たちのプレゼンを聞くのが楽しかったです。SDGsに関する発表テーマは、「Pre Shumamuni-Rescue Mission」「Let’s PICK & Making!!」「LGBT & Free Choice of Uniform」「One drop for global warming countermeasures ~エネルギー問題を自分たちの問題として捉えよう~」の4本でした。4つのテーマとも、島の重要な問題を取り上げていましたが、これらは世界規模の問題でもあります。生徒たちが、これらの問題について考え、発表という形でアウトプットしていることに感心しました。今、危機に瀕している地元の言葉を守ること、LGBTの権利や制服の選択自由、省エネの方法などについて、調査、研究、実験を通して、洞察に満ちた結論を導き出していました。また、我々フェローの質問にも気さくに回答し、また、興味深い質問をしてくれました。同時に、私の祖国、カザフスタンについて考えました。カザフスタンの小学生はSDGsについて知っているのか、SDGsについて研究しているのか、などの現状についてです。カザフスタンに帰国したら、SDGsへの理解度について、現状を知りたく思いました。
また、石垣の街を歩いていると、SDGsのステッカーを窓に貼っているお店があり、とてもいいなと思いました。ただの広告だと思う人もいるかもしれませんが、気づいた人には、少しでもSDGsについて考える機会を与えてくれるはずです。
八重山高校の生徒の発表は、SDGsに関する問題を身近なものとしてとらえており、SDGsを難しいテーマと感じさせることなく、理解し、達成に貢献しようとする良い例だと思いました。最後に、日本の中心から遠く離れた島でも、子どもたちがSDGsに関わり、頑張っている姿を見ることができ、嬉しく思いました。