2025年8月10日(日)~13日(水)、NipCAフェロー第6期生アマンバイウリ ムフタル氏が、石川県で開催された、国連大学 第41回国連大学グローバル・セミナー「気候危機とともに生きる:能登、金沢、白山から学ぶレジリエンスと持続可能な社会づくり」に参加しました。
本セミナーは、2024年の能登半島地震やその他の集中豪雨災害から得られた教訓に焦点を当てた、学生や若手専門家にとって現実的かつ非常に説得力のあるケーススタディが提供されたセミナーでした。講義、現地視察、グループワークが組み合わされ、課題への理解を多角的かつ深めに築けるよう、包括的なプログラムが構成されていました。主なテーマには、気候正義、生物文化多様性、そして現代社会における伝統知の重要性などが含まれており、参加者は都市と自然がどのように結びついているかについて、特に都市文化と自然が共存する金沢の事例を通じて、より深い理解を得ることができました。また、白山ユネスコエコパークと白山手取川ユネスコ世界ジオパークへの現地視察では、地域資源の重要性と、創造的な復興の取り組みについて焦点を当てて学ぶ場となりました。
また、中心的なテーマとして、**災害からの回復力(レジリエンス)**が掲げられ、国連大学サステイナビリティ高等研究所(IAS)の専門家や、能登半島の被災地からの講師たちが、災害後の復興に関する自身の体験を語りました。議論では、より強靭な社会を築くために、地域の協働、持続可能な資源管理、そして伝統的な知恵の活用がいかに重要であるかが改めて示されました。このセミナーを通じて、大規模災害に直面した時には、インフラだけでなく、地域が持つ適応力や創造力こそが極めて重要であるということが判明しました。
UNU(国連大学)のセミナーは、他に類を見ない、充実した学術体験を育む場として非常に優れていました。これらは、さまざまな分野の学生、研究者、専門家が一堂に会し、複雑な地球規模の課題に取り組むための学際的な交流の場となりました。気候変動や持続可能な開発といった現実の問題に焦点を当てることで、セミナーは単なる理論にとどまらず、実践的かつ解決志向の知見を示しました。また、現地視察やグループワーク、地域コミュニティとの直接的な関わりを通じて、参加者はテーマへの理解をより深め、現場からの学びを得ることができました。こうした包括的なアプローチに加え、第一線で活躍する専門家や仲間たちとのネットワークの機会が得られることで、UNUのセミナーは、知的成長とグローバルな視野の両方を育む、変革的な学びの経験となりました。