キルギスでの語学研修を振り返って

情報学群情報メディア創成学類1年 北川裕樹

キルギスという国をあなたは知っていますか?私は、研修に参加するまで、キルギスという国を聞いたことはあるけどどこにあるかはわからない国として認識していました。実際周りの友だちに聞いても、ヨーロッパの小国みたいな認識をしている人がほとんどでした。しかし、キルギスは中央アジアにある旧ソ連の一国です。豊かな自然があり、文化面や歴史面もとてもおもしろい国です。このレポートを読んでくれた人にはそのことが少しでも伝わるといいなと思います。

 

1.研修参加の動機

私が研修に参加することになったきっかけは、第2外国語として取った、ロシア語の授業中に紹介されていたからです。ロシア語取っている時点で他の人からは理解され難い存在かもしれませんが、取ってみると意外とおもしろく、ロシア語をさらに学ぶ機会がロシア語を実際に話している国であるということで、すぐに応募しました。入学してすぐ夏休みの予定を半分以上埋めてしまうことに多少の抵抗はありましたが、思い切って申し込んだ自分を褒めたいと思います。

2. 研修前後での成長点

私が研修前後で一番成長した点は、もちろんロシア語能力だと思います。研修参加時点では、動詞を一つも知らなかったので挨拶程度しかロシア語を話すことができませんでした。しかし、本研修では1日5時間みっちりロシア語の勉強に時間が当てられているだけでなく、ホストファミリーとの生活も通して、生きたロシア語を身につけることができたと思います。

また、海外で生活をすることへの抵抗感が減りました。海外経験の少ない私にとって、1ヶ月間ホームステイで生活を行うということに対して、少なくない不安がありました。しかし、実際行ってみるととても快適な生活を送ることができました。放課後は、研修でできた友達やホストファミリーとともに、街の中を散歩したり、買い物に付き合ったりして、海外での生活に少しずつ適応しとても楽しい時間を過ごせました。私は将来、年単位での留学に挑戦したいと考えているので、最初の一歩としてとても良かったと思います。

3. キルギスの食事

キルギスの食事の特徴は何と言っても肉です。肉が入っていない料理がないわけではありませんが、肉が一番大事とみんな言っていました。キルギスはイスラム教徒の多い国なので、豚肉は食べません。牛、羊、鶏がよく出てきます。どの肉も少し獣臭く、もともと羊肉が苦手な私としては、少しきつかったです。

右上の丸っこいやつが、ボルソックという揚げパンで、僕が一番好きなキルギス料理です。揚げパンというと‘日本人は甘いものをイメージするかもしれませんが、ボルソック花にも味付けされていません。ジャムやスメタナというサワークリーム的なものをつけて食べます。特に揚げたての味は格別でとても美味しいです。

真ん中上の料理は、プロフです。肉がたっぷりのチャーハンです。お肉の種類が選べるお店も多いので、牛肉を指定しておくと外さないと思います。肉と野菜の甘みが感じられて、とても美味しいです。真ん中下の料理はクールダックです。肉じゃが的な存在です。キルギスのじゃがいもは味が濃くとても美味しいです。ただ、お肉は羊肉のことも多いので、少し苦手な食べ物でした。

他にも、マンティやラグマンといった料理があり、前者は餃子に、後者はうどんに似た料理です。この2つは日本人の奥地に比較的合うと思われます。また、カルバッサと呼ばれるソーセージも美味しいです。あと、忘れてはいけないのがシャシリクです。キルギス料理で美味しいものを聞くと十中八九シャシリクとキルギス人から返ってきます。串焼き肉なのですが、肉本来の味がそのまま出るので、獣臭さがダイレクトに感じられて、私は苦手でした。ポテトチップスの味の種類も日本と異なり面白いです。塩味がなく、チーズ、スメタナ、シャシリク、カニあたりが定番でした。

キルギスはイスラム京都の多い国ですが、お酒も有名な国です。ウォッカやコニャック、ビールなど様々あります。特にビールは12度もあり、日本の倍以上の度数なので注意が必要です。名産はキルギスコニャックで、コニャックは本来フランスのある地域で作られたグレープブランデーのみを指すのですが、フランスから相手にされていないから怒られないと、キルギスの人は言っていました。

また、ショロという乳酸菌飲料もキルギスでは有名です。味はとても酸っぱいので、飲む人を選ぶ味ではありますが、キルギス人からとても愛されているキルギス発祥の飲み物なので、ぜひ一度は試してみてほしいです。

4. キルギスの文化

キルギスは旧ソ連の国であり、レーニン像が唯一残っている国です。旧ソ連の国でありながら、民主化にかじを切っています。私が訪れたときと独立記念日が重なっていたので、賑やかなフェスティバルが行われていました。治安面もとても良く、日本を好きな人が多いので、暖かく接してもらえます。また、シルクロード上にあるため、様々な文化の影響を受けています。

ここまでの話を読んで興味を持ってくれた人は、ぜひキルギスに行ってみてください!