2024年9月17日(火)、第9回Borderless Onsite Meetingを国際局グローバル・コモンズとの共催で開催しました。
今回の発表者は、アゼルバイジャン出身の第5期生NipCAフェローであるハサノバ・ナルギズさんです。ナルギスさんは、2024年1月に“Azerbaijan -the Land of Fire, and more-”というタイトルでアゼルバイジャンの世界遺産、ノウルーズの祭り、食文化について紹介いただきましたが、今回は音楽に絞って“Azerbaijani music – the rhythm of soul –”と題するテーマでお話していただきました。
アゼルバイジャンの民族音楽のルーツは、古代のシルクロードに遡ります。東洋と西洋の交差点に位置するアゼルバイジャンは、ペルシャ、トルコ、アラビア、コーカサスの音楽伝統からさまざまな影響を吸収し、ユニークで多様な音楽遺産を生み出しました。さらにヨーロッパのクラシック音楽の影響もうけているとのことです。また、90近い楽器があり、その中の主な楽器を音と一緒に紹介いただきました。
音楽のジャンルは、伝統民族音楽、アシュグ音楽、メイカーナ、ムガムが最も明確なジャンルであり、その中でムガムはアゼルバイジャンの音楽において最も重要なものです。ムガムはアラビア語で「瞬間」を意味する“maqam”に由来し、 声楽でも器楽でも演奏できるとのことです。ムガムはアゼルバイジャン音楽の母であり、文化の真髄にも迫り、さらに哲学でもあことから、あらゆる感情がムガムの中にあるとのことです。
実際の演奏がビデオで紹介され、その音と音に合わせたダンスを見ることで、参加者は初めてムガムを感じることができ、貴重な体験となりました。