2021年2月26日(金)、公開講演会シリーズ「中央ユーラシアと日本の未来」の第20回として、京都大学白眉センターの相馬拓也特定准教授をお迎えし、「ヒマラヤ山脈にアグロフォレストリー国際協力の可能性を探る ~ネパールでの植林・果樹栽培によるコミュニティ開発の経験から~」と題する講演をしていただきました。
相馬先生はイヌワシやユキヒョウ、オオカミなどの野生動物を研究対象とし、地理学、生態人類学、動物民俗学、人と動物の関係史の観点よりご研究されています。また、研究以外にも、環境NGO団体「ヒマラヤ保全協会」の会長としてご活躍されており、ヒマラヤ山脈の麓で、植林や果樹栽培を通してネパール地域社会の持続可能な開発を目指す取り組みをされています。
今回の講演は、ヒマラヤ山脈でのアグロフォレストリーによる国際協力をメインにお話しいただきました。国際協力でもっとも重要な点は、何かをただ提供することではなく、地域の人が地域の力で地域を盛り上げるための仕組みを作り上げていくことにある、という意識の下、相馬先生はヒマラヤ山脈の地域の人々と一緒に、「どんな木が必要か」「どんな木が定着するか」といったことを考え、実際にプロジェクトを運営されました。人々と深くかかわっていくことで、よりよいアグロフォレストリーを展開し、さらに得た情報を研究にも生かすというまさに一石二鳥の活動についてお話しいただき、様々な切り口からの質問が飛び出たとても賑やかな会となりました。