バザーロワ・アサル

 

 

 

 

 日本は世界第 3 位の経済大国であり、最も豊かな国の一つです。しかし、この20年間、経済成長は鈍化しています。日本の北部、北海道もまた、人口と雇用率において特別な課題を抱えています。そのため、北海道庁は町の経済的地位を向上させるためのインセンティブを与えています。北海道庁で行われた荒木さんと佐藤さんの講演では、外国人労働者の増加や北海道の食品産業について示唆に富む情報を得ることができました。
 1920年以降、日本の人口は減少に転じ、その問題は日本最大の県である北海道でより顕著になりました。北海道は国土の20%以上を占めますが、人口は4%に過ぎず、日本の47都道府県の中で最も人口密度が低くなっています。最新の人口予測によると、北海道の人口は2010年の550万人から2040年には420万人に減少する見込みです。さらに、2060年には240万人減少し、180万人となります。また、全人口の56%を占める労働力人口は、2060年には45%にとどまる計算になります。
 さらに荒木さんは、人口減少の問題が、北海道の労働力不足という別の問題を生んでいることを指摘されました。北海道の場合、特に注意しなければならないのは、雇用の状況が非常に早く変化したことです。求人倍率という指標があり、これはある職種に応募した人の数に対して、その職種に採用された人の数を意味します。例えば、2009年は121,000人の応募者に対して41,000人の求人があったということです。年々、求人数は増加し、2018年には応募者数が8万人であるのに対し、求人数は9万5千人近くに達しています。
 

 このような状況から、北海道庁は従業員不足をカバーするため、外国人労働者の誘致に乗り出したのです。さらに、インターンシップを通じて、地元の若者や道外の人たちが働き手不足を解消することもできます。北海道庁の成し遂げた成果は、様々な在留資格の外国人労働者が大幅に増加したことからも、見過ごすことはできないでしょう。例えば、2016年の外国人労働者数は15,081人で、2020年には25,363人へと増加すると試算されています。その出身国は、韓国、フィリピン、ベトナム、中国など、アジア各国です。荒木さんは、外国人労働者を増やすための5つのポイントを含む北海道庁の方針を教えてくれました。

– 外国人との共生、理解し合うことの大切さをアピールする。
– 外国人が安全・安心に暮らせる環境の整備を進める。
– 外国人が日本文化や地域文化を学ぶことができる環境の醸成。
– 産業界や企業の外国人労働者受け入れの支援。
– 北海道の魅力を世界に発信すること

 第二部では、佐藤雅代さんが「北海道の食品産業」と題して講演を行いました。 北海道の食品産業が日本政府にとってどのような役割を担っているか、また、北海道がこの分野でどのような課題に直面しているかを知る上で非常に有意義な講演でした。興味深いのは、北海道が農業、漁業の生産量、食料自給率で全国1位であることです。
この講演により、私は、第一次産業の重要なポイントや経済への影響力について理解を深めることができました。例えば、佐藤さんは、北海道の食品付加価値比率が日本の平均(34.3%)に対して28%と低いと言われていることに言及されました。これは、北海道の一次産業のボリュームが大きいからで、商品開発をすれば解決できることです。佐藤さんは、産業振興課のミッションとして「経済成長と食品製造業の成長を支援する」ことを挙げました。 このミッションには、2つの目的が含まれています。

1.食品の高付加価値化を支援する
– 人づくり、商品づくりを支援する。
– バイヤーとの商談の機会を作る。
2.食品販路の開拓
– 北海道以外
– 日本以外。
– 富裕層をターゲットにして売ること。

 最後に、「アドベンチャー・トラベル」(AT)という新たな方向性についての講義がありました。 アドベンチャー・トラベルとは、自然の中でのアクティビティや異文化体験を通じて、現地の人々とのインタラクティブな交流を楽しみ、その土地の自然や文化を知ることで自分の内面を変化させる旅の形態を指します。北海道は、独自の自然や文化など豊富なAT資源を持つ町として、この領域を発展させる可能性を十分に持っています。 また、ATは、宿泊旅行やクルーズ旅行と比較して、最大の雇用創出を妨げる北海道の経済に大きな影響を与えるものです。

 以上、荒木氏、佐藤氏の講演は、北海道の事例を通して、経済分野での視野を広げてくれるものであったことは間違いありません。私個人としては、先進国が様々な先進的な戦略を駆使して持続可能な経済を構築していることがよくわかりました。この知識は、私の国、ウズベキスタンの経済プロセスを理解するのに大いに役立つのではないかと思っています。