2025年3月22日(日)~26日(木)、NipCAプロジェクト副実務責任者員の山本祐規子准教授が、米国イリノイ州シカゴで開催された第68回Annual Meeting of the Comparative and International Education Society(CIES)に出席されました。

CIESは比較教育学の分野で最大級の国際学会で、120カ国から4000人以上の会員が在籍しています。今年度の学会もオンライン会場とオンサイト会場に分かれて開催され、山本准教授はオンサイト会場に参加し研究発表を行いました。今年の学会のテーマは「Envisioning Education in a Digital Society」でテーマに関する様々なセッションが行われたそうです。

学会最終日の3月26日(木)に、山本准教授は長引くロシア・ウクライナ戦争の影響でロシアへの語学留学が困難になった現状を踏まえ、「ロシア語語学留学のための中央アジア留学」に着目し、「Spotlight Asia Spotlight on International Students: Perspectives from East Asia」というセッションで「Do I Need to Give Up Study Abroad Due to the War? Alternative Russian Study-Abroad Programs in Kazakhstan and Kyrgyzstan」という研究テーマで発表されました。

この研究では、ロシア語語学留学のためにカザフスタンやキルギスに留学した学生からのアンケートやレポートなどを分析した結果、留学参加者からは語学の上達だけでなく、中央アジアの国や文化についての発見や、自己認識の変化、継続的な学びのモチベーションが上がるなど、様々な副次的効果があった事が分かったそうです。デジタル化によってオンラインでの留学も可能になりましたが、海外に行って自分を物理的にロシア語環境に置くことの意義が改めて明らかになったとのことです。山本准教授は学会期間中様々なセッションに参加し、また世界中からの研究者たちとの交流もできたそうで、とても有意義な学会参加となったようです。