NipCAフェロー指導教員のタック川﨑レスリー教授が、2025年7月13日(日)~17日(木)にシンガポールで開催された国際メディア・コミュニケーション研究学会(IAMCR)の年次大会に参加し、発表を行いました。
タック川﨑教授は過去3年間IAMCRの会員であり、今回が3回目の年次大会参加となります。同学会はメディアとコミュニケーションに関する国際的な学術研究を牽引する組織であり、その組織構成や会員は非常に多様性に富んでいます。今年の大会は、昨年に続き2年連続でアジア地域で開催されており、このことはアジアが世界的な学術研究の場として存在感を増していることを示すものとなりました。タック川﨑教授らのパネルは、政治コミュニケーションの著名な研究者でありIAMCR執行委員会メンバーでもあるマレック・フィリップ氏によって企画され、政治コミュニケーション研究部会に位置づけられていました。また、パネル構成も非常に国際的でした。
大会のテーマは「環境正義のコミュニケーション:多様な声、ひとつの地球」で、7月13日の開会式では、まずローカル・オーガナイジング・コミッティー共同議長であるチウ・ジャック氏とタンドック・エドソン氏による歓迎挨拶が行われ、その後、南洋理工大学ウィー・キム・ウィー・コミュニケーション情報学部の著名な教授であるアン・ペン・ファ氏による基調講演が続きました。
タック川﨑先生は大会の最終日である7月17日に、「キャンペーン技術の交差点:2024年日本の選挙におけるAIとメディア・エンパワーメント」という題目で論文を発表しました。2024年は、日本におけるオンライン選挙活動にとって非常に注目すべき年でした。個人によるソーシャルメディア上で政治キャンペーン動画を再制作・再投稿する動きが注目を集めただけでなく、従来の選挙ポスターなどの選挙メディア資源の利用方法も個々の人によって新たな取り組みが加えられました。さらに、日本の政党や候補者もオンラインキャンペーンにおいてますます巧みになり、2024年は日本のオンライン選挙運動の進化において特筆すべき時期となりました。
閉会式(クロージングパネルを含む)は、7月17日に行われました。タック川﨑教授は、IAMCRの会長であるトゥッス・デイヤ教授と直接会い、組織の会員制度や多様性について意見交換を行うことができました。
タック川﨑教授は、自身の研究に対するNipCAプロジェクトの支援に感謝の意を示されました。本会議に参加することで、教授は自身のパネル発表に加え、他のパネルや会議イベントへの参加を通じて、他の研究者とも幅広くネットワークを築くことができました。




