2022年5月23日(月)第8回 Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”を開催いたしました。今回は筑波大学の卒業生であるDr.Nadzeya Shutavaをお招きし、Routledge社から出版予定の著書「Japanese Whaling and the People Behind It」の内容について講演していただきました。

このセミナーはZoomを用いたオンライン形式で行われ、一般にも公開されました。本講演会シリーズは、この分野の最も顕著な知見や研究調査に焦点を当てることを目的とした複数のセミナーで構成されています。

冒頭、ダダバエフ先生(人文社会系教授)にご挨拶いただき、6月と7月に開催される講演会への参加を呼びかけていただきました。

Shutava氏はまず、日本の捕鯨に関する学術研究やメディアの報道は、捕鯨行為に対する否定的なシナリオに主に支配されていることを説明しました。その上で、依然として日本の捕鯨の背後にはどのような主体が存在するのかが不明であることを指摘しました。この問題を理解した上で、Shutava氏は、捕鯨活動の背後にいる日本人の視点から捕鯨問題を取り上げ、彼らが彼ら自身の経験に基づき捕鯨にまつわるシナリオを自由にコントロールできるようにすることに興味を持ったとのことです。

Shutava氏の著書が扱う研究課題は以下の通りです。
1. 日本の捕鯨のエミックな側面(内部からの視点)はどのようなものか?
2. 日本の捕鯨に対するエミックの視点は、エティック(外部)の視点とどのように相互に関連しているのだろうか?

本講演会は、日本の捕鯨とその関係者について学ぶことに関心のある方にとって、大変貴重な機会となりました。

次回、本講演会シリーズ Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”の第9回は、6月20日(月)午後12時15分(東京)より開催予定です。

本講演会の様子は、以下のYoutubeチャンネルで公開されています。
https://www.youtube.com/channel/UCtgSe6atrw84WOQTyo4iUkA