2022年9月29日に筑波大学で開催された日本・ウズベキスタン学生フォーラムで 3名のNipCA フェローが、研究発表をしました。
2022年9月29に開催された「日本・ウズベキスタン学生フォーラム」でNipCA フェロー3期生のスヴァノヴァさん、ヴァザロヴァさん、マヴラノヴァさんが自身の修士論文の研究の発表をしました。このフォーラムはウズベキスタンと日本について異なる視点から研究を行っている学生に広く門戸の開かれたものでした。このフォーラムでは “Changes in fox alien marriage tales in Japan” や “Reception of German Films in Interwar Japan” など、日本やウズベキスタンに関する興味深い研究が発表されました。3名の発表の様子は以下の通りです。
① ”Womens’ Empowerment in Uzbekistan”
発表者:スヴァノヴァ・ユルドゥズホン (NipCA Fellow SPJES 2021)
NipCAフェロー2021年度生(第3期生)スヴァノヴァ・ユルドゥズホンさんが、” Womens’ Empowerment in Uzbekistan” という題で発表を行いました。
ジェンダー問題と貧困に関するエンパワーメントという概念は、政策を通じた政府、国際組織、そして学会などで、多少の違いはあるものの同じコンセプトで語られています。しかしながらこの概念は、語られる場所によって意味に食い違いが起きており、それによって国家そして国際レベルでの問題の解決策や政策が曖昧なものとなってしまっています。
本研究では、「エンパワーメント」という用語が使用される際の相違点と定説を探り、異なる場でこの用語が使用されることで、政策と実践の場にどのような影響を及ぼしているかを明らかにすることを目的としています。
② ”The Experience of Aspiring Female Entrepreneurs with the Framework of Uzbekistan’s Policy (2019-2022)”
発表者:ヴァザロヴァ・アサル (NipCA Fellow SPJES 2021)
バザロヴァ・アサルさんは国際公共政策学位プログラム修士課程の学生として、フォーラムに参加し、 “The Experience of Aspiring Female Entrepreneurs with the Framework of Uzbekistan’s Policy (2019-2022)” という題で研究発表を行いました。
ウズベキスタンの女性起業家へのインタビューから得られた知見を多くの人と共有する素晴らしい機会となりました。
③ “Female engagement in STEM in Uzbekistan”
発表者:マヴラノヴァ・マフトゥナ (NipCA Fellow SPJES 2021)
マヴラノヴァ・マフトゥナさんは”Female engagement in STEM in Uzbekistan”という題で研究発表を行いました。
発表では、なぜ女性がSTEM分野に参加する割合が少ないのか、そして女性のSTEM分野参加を推進するためにはどのような支援が必要なのかということに焦点を当てています。
また、本研究ではSTEM分野に携わる女性へのインタビューを通して、この問題の当時者である彼女たちの生の声をデータとして調査しています。マヴラノヴァさんによると、発表後に挙げられた様々な質問とアドバイスは自身の研究への知見を深めることになり、また、熱意ある学生たちと知り合うことができた貴重な機会になったとのことです。
日本ウズベキスタン学生フォーラムでは、様々な分野の研究発表が行われ、参加者からは新たに考えるべき視点を示唆するような質問も出ました。質疑応答の時間に、学生たちが積極的に質問をし、発表者の専門的な話を聞こうとしていたのも印象的でした。今回のフォーラムでは、発表者が、ウズベキスタンや日本の学術界に貢献しようとする熱意が伝わり、非常に活発で実りのあるものとなりました。参加者にとっても、視野を広げる良い機会になったのではないかと思います。