2022年10月21日(金)~23日(日)、NipCA フェロー指導教員のタック 川﨑 レスリー氏が、メトロポリタン大学(カナダ/トロント)で開催された、第34回カナダ日本研究学会(JSAC)に参加しました。JSACの年次学会は、日本に関する学際的研究を専門とするカナダ有数の学会として、高く評価されています。今回は、「翻訳」をテーマとし、多くの大学院生や若い研究者を含む50名以上の参加がありました。長年JSACのメンバーであるタック 川﨑氏は、2021年と2022年の会議録の編集者の一人であり、深い関わりをもっています。

学会1日目は、今回のテーマである「翻訳」を直接取り上げた最初のセッションが行われ、著名な翻訳者であるヨーク大学テッド・グーセン氏による3つの基調講演のうちの1つが行われました。昼食後、トロントにある国際交流基金の山本典子氏とメトロポリタン大学テッド・ロジャース経営大学院のオズグール・トゥレトケン研究副学部長が、会議出席者に歓迎の挨拶を述べました。その後、トロントにあるヨーク大学のエレノア・ウェストニー氏による2回目の基調講演が行われました。

2日目、タック 川﨑氏は「“Translating Views into Votes: Trends in Engaging Young Japanese Voters.” (意見を票に変える:”日本の若い有権者を取り込むトレンド) 」と題して研究の成果を発表し、政党や立候補者が有権者、特に若者にアピールするためにどのようにオンライン・メディアを利用しているか、また動画やゲーミフィケーションなど様々なオンライン・チャンネルを使用した変革的マーケティング手法を提示し、”視聴 “を “票 “に変えることを目指す、日本の政治マーケティング “オンライン” 時代の到来について発表しました。発表後は、日本の政治的コミュニケーションのトレンドについて活発な議論が交わされました。

その後行われた、コーネル大学の酒井直樹氏による3つ目の基調講演は、「言語の個性と現代の国際社会」という興味深い内容で、会議参加者の間でも多くの議論が交わされました。

3日目には、同じくトロント・メトロポリタン大学にて、「日本にて」と題された最後のパネルディスカッションとクロージング・ランチ・セッションが行われ、会議は幕を閉じました。

タック 川﨑氏は、このイベントに参加するためのNipCAプロジェクトからの激励と資金援助に大変感謝しており、他の研究者との有意義な学術交流に参加できたことに感銘を受けていられました。

タック 川﨑氏のプレゼンテーション
トロント・メトロポリタン大学にて