オスノモヴァ・グルザダ

 

 北海道は日本で2番目に大きな島で、日本の最北端に位置しています。ニセコ町は、私たちが北海道への研修旅行で訪れた素晴らしいスポットの1つです。
研修旅行では、ニセコ高校を訪問し、環境開発やSDGsの目標達成のために、高校生を含む地域の人々と行政がどのように関わっているのかを理解することが出来ました。高校生の発表によると、ニセコ町は「SDGs未来都市」のひとつに選ばれており、持続可能な観光地を目指しているとのことでした。特筆すべきは、ニセコ町が2年連続でGreen Destinationsによる「サステナブル観光地TOP100」を受賞していることです。そのため、ニセコ町はGlobal Sustainable Tourism Councilが認定する持続可能な観光の国際基準をクリアしていることになります。このような成果を上げるため、ニセコ町の人々が力を合わせ、町をポジティブに変化させることに貢献したことは特筆すべき点です。


 学校での活動では、高校生と一緒に「折り紙」を行いました。幼稚園から折り紙をするのが一般的であることを知りました。活動メンバーの一人が教えてくれたのですが、「オリ」は「折る」、「ガミ」は「紙」、つまり紙を折ることだそうです。折り紙は単なる遊びではなく、日本の文化である「紙を折る」という芸術そのものなのです。この活動を通して、私はこの高校生たちが素直で親切で、学び、知識を共有することに熱心であることを知りました。
下の写真は、私たちが高校生に手伝ってもらって作った折り紙です。


 高校生は地域の問題に積極的に取り組んでおり、ある問題に対していつでも自分の考えや意見を提案することができます。発表者の一人が教えてくれたように、彼らはニセコ高校で、ニセコ町における持続可能な観光をテーマの一つとして学んでいるそうです。授業では、ニセコ町が持続可能な観光のリーダーとなるために何をすべきかについて議論しています。 議論の中で、ニセコ町がより持続可能な観光地になるために、多くの問題や課題があることがわかりました。それは、観光客向けの持続可能な観光プログラムの欠如と、一般的な持続可能性への意識の欠如です。自分たちの住む地域にポジティブな変化をもたらそうとする高校生の関心の高さには驚かされました。子どもたちは将来の国の担い手ですから、開発は子どもたちから始まります。だからこそ、高校生のうちから環境に関心を持ち、地域社会の問題に取り組むことを教え、意識を高めて貢献することが必要なのではないかと思います。議論の場を通じて浮かび上がったニセコ町の課題をもとに、高校生はニセコ町の観光ビジョンに沿った持続可能な観光プログラムを作成したそうです。
 授業でニセコ町が抱える課題について積極的に議論するほか、高校生たちは様々な場所に出向いて、理論的だけでなく実践的に課題を知ることができます。高校生を対象とした研修旅行は、学校運営や自治体によって企画され、子供たちに問題の根本的な原因や、ニセコ町の環境整備や既存の問題の解決に貢献することの重要性について教育し、ニセコ町が抱えている問題を解決するために必要な情報を提供することが可能であろうと考えます。
 

 北海道ニセコ高等学校は、学校周辺を山や緑に囲まれています。 下の写真のように、美しい景色と新鮮な空気は、高校生が勉強する上で、さらなる魅力となっています。

 ニセコの気候は、つくばとは全く異なり、湿度がとても低いです。また、ニセコは日本の他の地域よりも食べ物が美味しいと感じました。地元の人々がレシピを新しくしてオリジナルの味を作ろうとしているので、外国人観光客だけでなく日本各地からの観光客を惹きつけているのです。
 ニセコ町は、行政、高校生、市民、企業家の協力の最たる例です。地域振興において、協力は、それぞれの立場で問題を解決することで、素晴らしい結果をもたらすことができます。他の国も、ニセコ町の例を参考に、社会の一員と共同で地域の発展に取り組むべきであると考えます。