ダブロノワ・ファランギス

 

北海道インターンシップでは、この地域のSDG’s(持続可能な開発目標)の取り組みがうまく絡み合っている現場を訪れることができました。ニセコ町JAようていの米低温貯蔵施設から廃棄物管理施設まで、普段訪れないような場所で、貴重な時間を過ごすことができました。 

今日までの食料の保管技術の発展は、無駄を省く上で極めて重要な役割を果たしています。その中でも革新的な取り組みとして注目されているのが、JAゆうていの米専用低温貯蔵施設です。豪雪地での雪冷房が再生可能エネルギーになるという、後志地方では初めての雪冷式米貯蔵施設になります。この施設は地元の豪雪を利用したもので、米の貯蔵方法に雪を使用しています。貯蔵された雪の冷水を熱交換器に送り、貯蔵庫を冷やします。(雪で貯蔵庫を直接冷やすと湿度が上がるため、雪の直接貯蔵はしていません。)毎年3月に雪を搬入し、9月頃に残りの融雪を搬出します。通常、夏のシーズンが終わっても、貯蔵された雪の半分は残っているようです。ニセコ町の試算によると、米専用低温貯蔵施設の使用で年間100トン以上のCO2が削減されるとのことです。 

この最先端の貯蔵技術は、農産物の貯蔵方法の革新だけでなく、米や穀物の品質と鮮度の維持に大きく貢献しています。更に従来の貯蔵方法で一般的に使用されていた有害な化学薬品を不要にしてくれることから、持続可能性への公約はこのプロジェクトに顕著に表れているのは明確です。今後さらに技術が進化すれば、再生可能エネルギー源とスマートシステムとをさらに統合し、施設の運営をより最適なものにできることでしょう。