2022年4月25日(月)、第7回 Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”を開催いたしました。
今回はDr. Bakhrom Radjabov(Webster University Tashkent Campus)をお迎えし、近日出版予定の著書にちなみ“Social Innovations in Post-Soviet Countries” (Routledge, 2022)と題した講演会を開催しました。

セミナーはZoomを介してオンラインで行われ、一般にも公開されました。本講演会シリーズは、この分野の最も顕著な知見や研究調査に焦点を当てることを目的とした複数のセミナーで構成されています。

冒頭、ダダバエフ教授(筑波大学)にご挨拶いただき、5月以降開催される講演会への参加を呼びかけました。

Radjabov氏の講演は、筑波大学で執筆された博士論文の一部を基にした著書の背景の紹介から始まりました。同著は6章からなり、中央アジア、コーカサス、東欧の旧ソ連9カ国におけるソーシャルイノベーションに焦点をあてています。
研究の目的は以下の3点です。
(1)2012年から2020年にかけて対象国で実施されたソーシャルイノベーションプロジェクト(SIPs)の評価
(2)SIPsを支援する組織のマッピング
(3)旧ソ連地域におけるソーシャルイノベーション実践に関する知識の蓄積への貢献

Radjabov氏によると、資金提供者は、政府の協力や支援を得るために、開発プロジェクトを意図的にSIPsとして構成することが多いことが判明したそうです。そのため、旧ソ連諸国ではソーシャルイノベーションのコンセプトの意味と効力を失う危険性があるとのことです。また、RADJABOV氏は、研究の最大の課題として、パンデミック時のデータ収集がその一つであったことを紹介されました。

本講演会は、ソーシャル・イノベーション・プロジェクトとそのスケーラビリティについて学ぶことができ、大変貴重な機会となりました。

次回、本講演会シリーズ Special Lecture and Discussion “Central Eurasian Studies in East Asia and Beyond”の第8回は、5月23日(月)午後12時15分(東京)より開催予定です。

本講演会の様子は、以下のYoutubeチャンネルで公開されています。
https://www.youtube.com/channel/UCtgSe6atrw84WOQTyo4iUkA