バディエヴァ・アイザダ

チャトリウムニセコは、ニセコひらふ地域の中心に位置する世界トップクラスの品質とセキュリティ、ラグジュアリーさを誇るホテルです。本社がタイにあるため、文化的多様性に富んだユニークなホテルといえます。バンコク、ヤンゴン、ニセコで展開されているチャトリウムホテルズ&レジデンスは、高いクオリティで快適なサービスを目標として掲げています。今回の訪問では、総支配人の前川孝也さんが私たちを歓迎してくださり、ホテル産業と経営について非常に意義深いレクチャーをしてくださいました。

ホテルの名前は、タイ語の「チャトリ」という言葉に由来しています。これは、タイで非常に尊敬されているソフォンパニッチ家の当主の名前です。この言葉には、最高のクオリティと真のサービスに対するコミットメント、大胆さ、忍耐の象徴が込められています。このホテルが非常に魅力的でユニークなのは、タイのホスピタリティと日本の文化が組み合わさることで、伝統的な雰囲気に浸りつつもモダンな快適さとハイテクを提供できており、さらに持続可能な環境を構築している点に由来すると私は考えます。

ニセコは、日本において息を呑むほど魅力的な場所の一つです。また、冬のパウダースノーと素晴らしいスキー場が有名で、世界中のプロスキーヤーやスノーボーダーから高い評価を得ています。支配人の前川さんは、繁忙期だけでなく、夏にも観光客やゲストを惹きつけた経験から、夏の素晴らしい景色と新鮮な食材を使った料理の重要性についてご紹介くださいました。

また、このホテルのオーナーがスイス人であることも興味深く、多様な環境で働くことが世界のホテル経営を発展させると前川さんは考えているとのことです。

また、前川さんはホテル・レジデンス経営におけるサービスエクセレンスの9つのステップを示しました。(リストは公式サイトにも掲載されています)。

・ブランド基準:方針と手順を最初から定義する必要がある

・オペレーションマニュアル:全メンバーが従うべきガイドライン

・チャトリウムの約束:ゲストとコミュニティが優先され、その安全性と清潔な環境が保証されている

・プレオープンサービス:成功する立ち上げのための体系的な計画

・トレーニング&人材開発:特に現在はオンラインとオンサイトのトレーニングをサポートし、チーム精神を高めるためのミーティングを行っている

・品質保証:長期的な成果を達成するために、運用チームのカウンセリング、パフォーマンス評価、およびオン・ザ・ジョブ・トレーニングを提供する

・パフォーマンス評価:定期的な内部監査の実施

・調達:調達システムへのアクセスを確保する

・プロに任せる:Ecolab、Coffee Club、Thann Spaなどの国内外のブランドへのアクセス

ホスピタリティとホテル経営においては、常にクライアントとゲストのニーズと要望が第一に考えられています。 しかし、それとともに、チャトリウムホテルは環境に配慮し、持続可能な解決策を支援することとの両立を約束しています。ホテルスタッフは、定期的に清掃ボランティアに参加したり、地域コミュニティに人道的支援を行ったり、ホテル内の設備が環境に優しいことを常に確認するなど、積極的な取り組みを行っています。

日本のホテルは、そのゲストサービスとホテル設備の充実でよく知られていますが、チャトリウムニセコも例外ではありません。 羊蹄山とアンヌプリの間に位置するチャトリウムニセコは、最も素晴らしい眺望を楽しめる場所にあります。付近には、コンビニエンスストア、フィットネスセンター、スキーヤーやスノーボーダーのためのレンタルサービスなど、必要なものがすべて揃っています。

前川さんと私たち中央アジアの学生たちとのディスカッションはとても有意義で、学生一人ひとりが自国での経験や知識を共有することができました。ニセコのホテル業界の課題のひとつは、観光客の流れが安定しないことです。ニセコは冬の観光地として有名であり、ホテル業界の収入もハイシーズンに依存しています。特にCOVID-19の期間中は、多くの国が観光の面で大きな課題に直面しましたが、チャトリウムニセコの経験からすると、それはホテル業界における新たなチャンスではないでしょうか。前川さんのお話によると、そういった変化に対応する必要があり、来場者の需要や問い合わせに応じて、新しいアイデアや解決策を生み出したそうです。

今回のチャトリウムニセコへの訪問は、とても洞察に富み、興味深いものでした。私たちは、多様性のあるタイ・日本のホテル経営スタイルについて学ぶことができました。